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サービス業の生産性?

2011-03-02

成熟した日本において期待はサービス産業だ、だからもっとサービス産業の労働
生産性を上げなければならない!

という学者先生達の話をよく耳にする。

先日、当社で農商工連携の認定を受けた。
http://ebagency.jugem.jp/?eid=25
都市部でも生態系保全に寄与しうるビジネスモデルを展開しようという目論見
である。

農商工連携とは、「農林漁業者と中小企業者が共同で行う新たな商品やサービス
の開発等に係る計画について国が認定を行い、この計画に基づく事業に対し、補
助金、政府系金融機関による低利融資、信用保証の特例等の支援を行うことによ
り、農林漁業と商工業等の産業間連携を強化して地域経済を活性化する取り組み
(中小企業基盤整備機構資料より)」とあり、農と商工業中小企業が連携するこ
とにより、新需要の開拓や新商品開発を実施し地域経済活性を促そうとするもの。
具体的には、連携事業体の取り組む新事業に対して、補助や、低利融資、信用保
証等の支援策が提供される。

構想としては非常によいものだと思う。連携により新たな発想を取り入れ、ユニー
クな事業開拓を行おうとするのは、正攻法のひとつだ。

うちはこの中で、まさに新需要開拓にかかわる始動部分を担当するスキームなの
だが、認定に向けた計画をつめていく段階で、連携構想が絵に描いた餅であるこ
とに気づかされた。

事業化に向けたテスト販売やマーケティングリサーチを実施するための支援策は、
認定当事者には出ないという。(^_^;)?

所轄する経済産業省関東経済産業局曰く、
「制度設計時に想定していた”商業”とは、中小小売店であるため、自らマーケ
ティングにかかわる施策を実施することは想定していない。新事業のためのパン
フレットを作るとかホームページを立ち上げるとかを想定しているので、マーケ
ティングリサーチに代表される人件費としか認識できないようなソフト部分につ
いてのコストは、外注として認定当事者以外に丸投げした場合にしか支援されな
い」
と。。。

なんと馬鹿な話。
政策当局がこの程度の理解だから、日本のサービス産業の生産性は上がるわけも
ない。人が生み出す知恵やノウハウに対して、まったく価値を感じていない。
情けないこと極まりない。


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