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全国学生環境ビジネスコンテスト(emFactory)

2017.
10.26

 

週末、六本木ヒルズ・ヒルズカフェで開催された「大学生による環境ビジネスアイディアコンテストin 企業と環境展2017(みなと環境にやさしい事業者会議主催)」で学生達のプレゼンを聞いた。
2014年から4回連続で審査させて頂いているが、今年は粒ぞろい。台風の最中にも拘わらず参加する強者たちは兎に角プレゼンが上手くてびっくり。それもそのはず、本家本元の「全国学生環境ビジネスコンテスト」=emFactory2017の運営幹部や受賞者達だった。

 

2004年、早稲田大学環境NPO「ロドリゲス」が立ち上げたem factoryは、来年15周年を迎える老舗イベントである。
「どうして地球のために、みんなのためになることをしているのにお金がもらえないのか?」という素朴な疑問に絆された私は、以後ずっと陰に日向に支援し続けている。その贔屓目抜きにしても、現役学生がビジネスアイディアコンテストの運営をシステム化して、毎年世代交代しながら15年も続けていることに感嘆している。

残念ながらここ数年は、ソーシャルビジネス全般に幅広く興味が分散するという広く社会的な傾向を反映し、環境に特化したビジネスコンテストへの参加者は減ってしまっているものの、脈々と受け継がれる「EcoなMoneyを作り出すfactory(名前の由来)を構想する人材づくり」は、健全だ。

今年は、「大学生による環境ビジネスアイディアコンテストin 企業と環境展」では「自転車ロードサービス」が、「全国学生環境ビジネスコンテスト」では「静脈と動脈を繋げるソフトビジネス」が、それぞれ優勝。守秘義務があるためアイディアの中身を詳細に記せないのが歯がゆいが、大変ユニークなビジネスモデルだった。

さて、どうせなら15周年イベントもこの勢いでお手伝いしようと企んでいる。2020の東京五輪に向けたCSVネタを、学生ならでは!の視点で構想してもらおう。

 



東京五輪における持続可能性配慮施策の課題

2017.
09.26

東京2020大会まであと3年を切ってしまいました。

サスティナブル・ビジネス・ウィメン、SUSPON、日本自然エネルギー財団で進めている、五輪の持続可能性への取り組みを後押しするイベントは、昨年12月の第一弾「小池百合子都知事への公開ブリーフィング」、今年2月の第二弾「SDGs”持続可能な生産消費”の具体化~五輪の調達を好機に!~」に続き、今月14日に「2020 SDGs東京五輪「持続可能性運営計画第2版」に向けて、企業との情報共有」を開催、その時の様子を公開致しました。
企業の皆様、メディアの皆様を中心に、120名キャパの会場に202名超ものご来場で立ち見も出る始末に、運営側は嬉しい悲鳴を上げておりました。

公務のため小池都知事は遅れるわ、講演途中でPCがフリーズするわ、で事務方はハラハラし通しでしたが、終了後、多くの記者の方々から「テーマが濃くて、食いついてしまいました。」と、お褒めの言葉を頂戴しました。

総合司会は、サスティナブル・ビジネス・ウィメンのメンバーで、ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表の大和田 順子さん

 

鈴木敦子 サスティナブル・ビジネス・ウィメン事務局長として、冒頭のご挨拶をさせて頂きました。

サスティナブル・ビジネス・ウィメン最強顧問、小池百合子さん

 

 

 

 

 

 

 

 

私もこの動画をスマホ&イヤホンで電車に乗りながら見ていたら、思わず吹き出してしまうような場面が多数!食いつきすぎに要注意です?!(^^;)

とどのつまりは、環境・持続可能性配慮施策のプライオリティが低く、その為元々足りていない予算が更に廻されにくくなっていること、その予算を工夫して集めようとしても商業五輪ルールに阻まれ柔軟な動きが取れないこと、それを理由に情報がなかなか公開されず、一部の関係者だけで準備が進められており、国民が置き去りにされていること、が2020大会の最たる課題です。

この課題解決のために、兎に角色々な人達がボランティアで汗をかいて協働しており、その一環が本イベントなわけです。正に、これぞ2020大会!理想の姿です。

 

さあ、皆で知恵の出し処です。日本ならでは!の東京2020モデルをご一緒に創りましょう!



復興五輪のススメ

2017.
08.18

東日本大震災の被災者支援プロジェクト「JKSK結結プロジェクト」が、東京新聞への連載を通じて被災地復興の様子を伝える「東北復興日記」。2012年8月10日に連載開始してから5年目、225回目となる8月15日号に「復興五輪」について寄稿致しました。
http://jksk.jp/j/yyp/tokyo_np225_170815.pdf

元々が息長い活動にならざるを得ない森林再生事業を営んでいる当社&当NPOとしては、やはりどうしても長期に亘る東北復興事業をお手伝いできないか?との思いで、復興支援型PresentTreeをはじめとする継続的な東北被災地振興に携わっており、東京新聞、そして結結プロジェクトのこの長期連載には、強く共感すると同時に、心より敬意を表します!

さて、寄稿の話に戻ります、、、
現在、その機能の存続の在り方について検討中とのことですが、2011年12月に設置された復興庁は、復興庁設置法に基づき、ひとまず2020年度末に廃止することが決まっています。
東日本大震災の避難者数は当初の五分の一程度にまで減り、住まいとまちの復興は着実に進んできた一方で、産業の再生、特に観光振興や風評の払拭に一層注力しなければならないのが今後のステージです。

そのような中、小池百合子都知事や、2020年五輪の持続可能性配慮施策を審議する街づくり・持続可能性委員会の小宮山宏委員長は、「復興五輪」を謳い続けています。

東京大会という絶好のタイミングで、是非とも「復興五輪」を象徴する施策を実践し、世界に発信していくべき時です。

みなさまも、是非応援して下さい!


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五輪を契機に、持続可能な社会づくりに向けて企業ができること

2017.
03.07

オリパラ2020大会まであと3年あまり。
昨年12月4日の第一弾「小池百合子都知事への公開ブリーフィング」に続く、五輪の持続可能性への取り組みを後押しするイベント第二弾「SDGs「持続可能な生産消費」の具体化~五輪の調達を好機に!~」が開催されました。

2020大会スポンサーをはじめとする企業のCSR担当者達を中心に、当日は総勢219名の参加となり大盛況!持続可能性配慮に向けた取り組みに関する関心の高さに、主催者一同嬉しさと頼もしさを実感いたしました。

当日のアンケートでも、9割の方々が「参考になった」と評価。
「オリンピックを契機にSDGsに取り組む意義を理解できた。」「SDGsの捉え方、企業内での展開の仕方を考えるヒントになりました。」「企業側としては色んな声を上げていきたいと思いました。」
という前向きな意見や感想も多かった反面、
「大会の準備に不安を感じる。責任の所在がはっきりしていない気がする。」「実際のオリパラの調達、その結果や内容が不透明であると思いました。」「オリンピックまで時間が無いので、もう新しいことは何も決められないのではないか」
など、懸念の声も。

「東京2020競技大会・持続可能性に配慮した運営計画」第一版は、 残念ながら具体性に欠けています。今年5月までに中身が詰められると言われている第二版が、具体的な数値目標などを掲げる予定であり、その内容の作り込みが極めて大切になります。

企業の皆様へ。
企業活動の一環としてSDGsの取り組み、中でもターゲット12「持続可能な生産と消費の確保」は産業界・企業が中心的な役割りを期待されていますので、これをドシドシ押し進めて下さい。それが、世の中に大きなプレッシャーを与えることとなります。
そして、運営計画第2版を中身の濃いものとするために、2020大会で「負のレガシー」を残さないために、組織委員会や東京都、国だけに任せておくのでは無く、企業の皆様も是非「オリパラ2020で、SDGsの取り組みをしっかりやって欲しい!」と声を上げて頂きたいと思います。

※当日までに参加者から頂いた質問についての回答はこちらに掲載しております。



小池百合子都知事への公開ブリーフィング

2016.
12.05

オリパラ2020における環境・持続可能性への取組みは全く進んでいません。その現状を憂う声が多方面から集まっているので、「環境先進都市」を標榜する小池百合子都知事にエンジンを掛けて頂くための公開ブリーフィングを、関係各位結集の上実施しました。http://www.renewable-ei.org/activities/events_20161204.php

東京2020オリンピック・パラリンピックは、長年我が国が積み上げてきたサスティナブルな知恵と技を結集し、成熟国家・都市としての五輪の在り方を広く世界に発信すべき時です。しかしながら、開催まで4年を切る中、街づくり・持続可能性委員会からの提言をはじめとする環境配慮対策は一向に進む気配を見せず、各方面から焦りの声が聞こえてきます。

そこで、我々サスティナブル・ビジネス・ウィメンとしては、その焦りの声の主達に「我らが生みの親である小池都知事は、本気で環境最先端都市としての五輪を目指しているのだから、懸念される現状についてしっかり共有する場を設けるべき」と提案し、実現したのがこの公開ブリーフィングです。

2020年大会の準備については、会場の位置決定や経費削減について、IOCを含めた4者協議の下、小池知事のリーダーシップもあって迅速に進みつつあります。ようやく、「オリンピックアジェンダ2020」に掲げられている「オリンピック競技大会のすべての側面に持続可能性を導入する」という工程に差し掛かってきと言えましょう。
オリンピックの競技関係の経費は相当に合理化がなされてきたと承知しており、1都民・国民として、とても嬉しく頼もしい限りです。
ややもすると、環境対策の経費は、お飾り扱いされて削られてしまいがちですが、オリンピック憲章では、持続可能性は手段では無く目的とされています。全体の無駄遣いが削減されつつある中、ようやく、その目的達成の十分な可能性が出てきたのではないか、と知事を支持してきた私どもサスティナブル・ビジネス・ウィメンとして、大いに期待をしております。

今年8月にパブコメが終了した、「東京2020競技大会・持続可能性に配慮した運営計画」第一版(案)は、今のところ残念ながら具体性はありません。これを受け、来年前半に準備が進むと思われる第二版が、具体的な目標などを掲げる予定であり、その内容の作り込みが極めて大切になっています。
計画は、組織委員会が作成するものですが、東京都や政府もその実行の責任ある主体とされています。また、組織委員会の理事会、経営会議には都も正式なメンバーとなっており、小池知事におかれては、是非、本日の情報も踏まえ、「環境最先端都市」東京でのオリンピックとして、恥ずかしくない環境対策、持続可能性に向けた対策を実現して頂けるよう、益々のリーダーシップを発揮していただきたいと強く念じております。
嬉しいことに、組織委員会の持続可能性部、内閣官房や環境省の方々、そして東京都のご担当セクションも来場。関係各位、一致団結して持続可能性への取組みに邁進して頂きたいと願っております。



生命力

2014.
06.26

先週、高齢の父が脳梗塞で倒れ救急車のお世話になった。父に付き添い、救急車
に乗るのはこれで2回目。

思えば、一昨年の検診で胃癌が発覚した後、昨年正月の胃と腎臓の摘出を皮切り
に、ヘルペス性顔面麻痺、心不全、食道癌、脳梗塞と、病気のオンパレード。す
べて老化とともに発症リスクが高くなるという病だが、なにもこんなに集中して
やって来なくても。。。介護する家族が疲弊する。
兎に角、この半年近くは仕事もめまぐるしく、加えて育児と親の世話とで忙殺さ
れまくっている。多方面に不義理をしてしまっているし、ブログなども書いてい
る余裕ゼロ。と言い訳もしつつ。。。(^^;)

翻って本人は、そんな家族の苦労などどこ吹く風で、様々な病名の下の入院の度
に、それぞれを克服して無事帰宅。
彼は今年78才になるが、20年前54才であっけなくあの世に逝ってしまった母にそ
の半分でも分けてあげて欲しかったと思うくらい、すこぶる生命力を感じる。

生命力の違い、何から来るのか?
「気にしない」ことだ。

父は昔から、なんというか解脱しているような所が有り、
「人は死んだら無になる。だから自分がやりたいように心地良く生きる。」
という信念の下我を貫いてきた。そして最近は更に強情に拍車がかかっており、
周りは苦労が絶えないが。。。(^_^;)??

私の座右の銘は「人生あっという間」。
子どもの頃に、とても仲の良かった兄を亡くして以来、身近な死を多数経験して
きており「人生は儚く、死んだらお終い」ということを日常的に意識させられて
きた。そのためか、私自身も、妙なプライドや外聞に囚われて、本来やりたいこ
とを我慢したり身動きがとれなくなったりという、周囲で見聞きする現象に陥る
ことがきわめて少ない。
正に人生を達観しているという自負がある。

んん?これって、遺伝子のなせる技?

お陰様で父は今回も意識が戻り、集中治療室には居るももの、今日も元気に過
ごしている。さすがの生命力!
私もこれを引き継いでいるに違いない。。。(^^)


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PresentTreeの森、初めての被災

2013.
12.31

この年末は、宮崎県は高原町で進めてきたPresentTreeの森の被害報告に勤しん
だ。http://www.presenttree.jp/pdf/201312_PT_TakaharuReport.pdf

PresentTree事業は、
「人生の記念日に記念樹を植えよう!」を合い言葉に、植樹を必要とする全国の
荒廃人工林や被災林、放置林などに、主に都市部の方々からの参加を募り、苗木
を植えて森林再生に繋げるというプロジェクト。
その大きな特徴の一つが、植えたら植えっぱなしにせず、10年間その苗木を保育
管理し、その土地土地に最もマッチする広葉樹による森として、自走していける
位に育つまで見届けるという点だ。

大切な記念樹を皆様からお預かりする訳だから、一本毎に管理識別しており、そ
の識別番号毎に植林証明書が発行される。
10年間は、その植林証明書に記載された「私の大切な記念樹」が現地に存在し続
けるという工夫が様々に施されている。例えば、苗木は生もの故に、勿論自然枯
死は大いにあり得る。よって、10年後の苗木の残存率を当地の専門家と相談して
決めて、それ以内に受入数を制限する等。

3.11に打ち消された感が強いが、2011年1月に宮崎・鹿児島県境に位置する
新燃岳が噴火し、未だに噴火警報が断続的に発令されている。その麓にある我が
PresentTree in 南九州のエリアには、相当量の灰が降り、しばらくの間立ち入
り禁止で現状を把握できずに居たが、今般漸く被害認定の下に対策を完了したの
で、やっと当地への支援者の方々に報告できるに至った。

苗木は全損だったため、すべて植え直し、当初に発行した植林証明書はそのまま
継承されるようにした。
但し、この規模の天災地変が起こると生態系が著しく変化し、複数種植えた苗木
の内、クヌギだけは従来見られなかった「猿による苗木の食害」という二次災害
に遭っている。この対策(クヌギを外の樹種に植え替える)も新年の植栽時期早
々には実施する予定だ。

契約上、天災地変による損害の免責を参加者の皆様には許容頂いているが、大切
な思いのこもったPresentTree、今までの苗木の成長分が悔やまれるに違いない。

皆様には誠意をもって説明していきたい。

来る年が、どうぞ皆様にとって素晴らしい年でありますよう。。。


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消費税上げ

2013.
10.12

少し前の新聞に出ていたが、消費税引き上げには「反対」が53%だった一方、
「年金や医療制度等を健全化するには必要」という人が58%も居た。
近視眼的に「消費税上げ」だけで捉えられてしまえば多くは反対するが、その意
味を理解すれば、さすが日本人、許容する人達が多く頼もしい。
既存の消費税収の約4割は、各地方自治体毎に使われるが、残りの約6割は、す
べて年金、老人医療、介護に使われている。

高齢者が増え続け、今まで通りでは
支えきれなくなったが故に消費税が上げられるのだから、国民として当たり前の
義務だと思う日本人は案外多いのに、むやみやたらに反対しまくる人たちの声ば
かり拾うメディアが目立つのは虚しい。
そもそも税金は、国を維持保全していくための必要経費だ。使途にいろいろと疑
念があるのも事実だが、内、消費税はとてもわかりやすく使い方に納得がいきや
すい。


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森づくりは、国づくり!

2013.
10.08

「先進国の課題」
 2013年6月、復興庁・復興推進委員会から「新しい東北の創造に向けて」と題
した中間とりまとめが発表されました。この中では“我が国の人口減少、高齢化、
産業の空洞化といった課題を抱えたままの現状へ復旧するのではなく、震災復興
を契機にこれら課題を解決し、我が国や世界のモデルとなる「創造と可能性ある
未来社会」の形成に向け、全国に先駆けて取り組んでいく必要がある”と謳って
います。
 今の日本で、少子高齢化や産業空洞化への対策を無視できる地域はゼロでしょ
う。のみならず、成熟国家である先進諸国は、皆いずれ同じ課題に直面する運命
にあります。
 そこで外してはならない視点が、「少子高齢化や既存産業の空洞化が進んでも、
活力有る国家として維持・発展していくためにどうすべきか?」です。
基本的に、人・物・金・情報が上手く循環し続けていれば、国や地域の活力は衰えません。
 本稿では、他のどの国よりも急速に少子高齢化が進み、どの国よりも個人の現
預金比率が高い日本が、世界のモデルとなるべく「活力ある未来社会」を実現す
るため、如何に「人とお金を循環させていくか?」の一つのヒントとして、私共
の「Present Tree(プレゼント・ツリー)」プロジェクトをご紹介します。

「呼びかけは“人生の記念日に樹を植えよう!”」
 日本の森を護ろう!と言えば、多くの人達は賛同しますが、具体的な参加には
至りません。しかし、「子供が生まれたから記念樹を植えよう」「結婚の記念に
樹を植えよう」となると、動き出します。多くの人は「ワタクシゴト」として捉
えた時に初めてアクションに参加してくれます。
 だからPresent Treeは、人生の私事の最たる「冠婚葬祭」をはじめとする記念
日に、植樹が必要な焼失地や皆伐放棄地、被災地などに樹を植えて森を再生させ
るというスキームとなっています。Present Treeによる植樹が必要なエリアは、
イコール「地元だけでは森林再生がままならない地域」であり、即ち少子高齢・
過疎化の進むエリアです。
 Present Treeの参加者は主に首都圏をはじめとする大都市の個人や法人の皆様
です。皆様の「大切な記念樹」は、一本一本に識別番号を付けてこの番号毎に
「植林証明書」を発行、皆様のお手元にお届けし、以後10年(場所によっては20
年)に亘りその樹を管理していきます。

「10年かけて育む交流と自立型の仕組み」
この10年という期間は、人間が手をかけて積極的に森林への遷移を手伝っていく
べき時間という側面と、記念樹を機に生まれた参加者と当地との御縁、および地
元の人たちのモチベーションを育むための時間という側面とを併せ持っています。
その間、通常行われるべき森林の施業管理は勿論のこと、その他、識別のための
番号札が外れれば改めて付け直し、樹が立ち枯れすれば、同じ時期に予備に植え
た別の元気な樹に番号札を付け替える、というとても細やかな、はっきり言えば、
とても面倒な作業を、各地の林業家に委託しています。
 なぜ、そうまでするか?というと、10年間しっかり皆様の記念樹をその森に維
持し続けることで、都会の人たちの、はじめは「自分の記念樹」にだけ持っていた
愛着が森全体に拡がり、森に行きたくなり当地を訪れ、当地の人たちとも縁が生
まれ、当地の賑わいや経済的活性化にも貢献するようになり、故に森も潤い続け
る、という好循環を目論むからです。
 そして、人間社会にとって決して短くはない10年間という約束を担保するため、
また、地元の方々にしっかりコミット頂くために、私共主催者と、地元首長さん、
地元林業家さん(多くは森林組合)、そして森林所有者さんとの4者間で、がっ
ちり協定を結びます。こうすることで、仮に私共団体が無くなっても、外の3者
だけで約束が履行される仕組みとなっています。
 このようなミッションと、それに伴う緻密な仕組みが信頼に繋がり、最近では、
大手企業の参加が増え続けており、これらの企業経由も含め2005年1月のスター
ト以来今までに、お陰様で延べ250万人超もの方々に参加頂き、およそ4億5千万
円が集まり、国内外23箇所の森林再生を担うまでに育っているプレゼントツリー
・プロジェクトです。

「眠れる資産の有効活用」
 ところで、家計が保有する金融資産の内、現預金に回っている資産比率がダン
トツの日本ですが、60歳以上の世帯による貯蓄総額が全体の56%を占めると言い
ます。(平成20年末 日本銀行「資金循環統計」)
これらのお金をどうやって上手く流通させるか?が、重要な経済施策の一つでも
ありますが、Present Treeでは、正にこのストックの流動化も狙っています。個
人参加者から申込時に任意でアンケートを取ったことがありますが、60歳以上の
方々で26%を占めているという結果でした。(n=1134)
高齢の父を見て実感していますが、彼らは本当にお金を使いません。使いたくな
る対象をうまく・早く世に提示できないと、相当なボリュームのお金がずっとス
トックされたままです。当たり前の話ですが、お金は流れていることで価値が生
まれます。
Present Treeに苗木の里親として直接的に資金拠出してもらい、過疎地の森林再
生のために地元の雇用等に資金を流すというルートはもちろん、それとともに、
預貯金の替わりに「Present Treeにお金を預ける」ことで、実際の利回りはゼロ
でも、新しい形の「利息」、それは過疎地からの感謝だったり、地域政策への参
加感や達成感だったり、、、いろいろ考えられますが、これらを得ることができ
る「新しい資産運用」の在り方を模索し続けてもいます。

「地域が潤ってこそ、森も潤う」
森には、ご承知のとおり、綺麗な水を育み、美しい環境と生態系を保全し、国土
を災害から守る等の沢山の大事な機能があります。そして、その森林に国土の約
7割が覆われている日本なのだから、私共では、「森づくりは国づくり」だと言っ
ています。
「地域が潤い、そして森も潤い、だから国土も潤う」
そんな地域と森の理想的な循環を目指すコンセプトが理解され、環境大臣賞をは
じめ、千葉県里山活動協定認定や宮崎県二酸化炭素森林吸収量認定等各地で評価
を頂くことができました。また、現在では色々な自治体からPresent Treeへの勧
誘が入り、2012年10月からは、いよいよ東日本大震災被災地でのPresent Treeが
岩手県宮古市で始まっています。
被災地への支援熱が冷め始めるこのタイミングで、10年かけて当地の復興に寄り
添えるPresent Treeは地元からも大いに期待されており、気を引き締め直してい
るところです。
(自治体国際化フォーラムoct.2013へ寄稿)自治体国際化フォーラムoct.2013


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環境行動の背景にある「エコ行動ウォンツ」

2013.
04.17

ドゥ・ハウスの稲垣社長が書かれた新書をお送り頂いた。「消費者の意見を聞いてはいけない。

ささっと読めてしまうマーケティング読本なので、新たなチャンスを模索中の方
は是非必読!

稲垣さんは、私のマーケティングの師匠のような人。
思えば、うちのPresentTreeが誕生したのも、稲垣さんのおかげ。(^^)v

昔、2000年当初、経済産業省から「市民の環境行動実態調査」を受託した際には、
今回の本の主軸になっている、まさに「定性情報」から、なかなか動かない日本
人をエコアクションに誘導するための確たるヒントを貰った。

調査の前提にあったのは、日本人の環境に関する意識と行動のギャップ。
日本人の環境意識は、欧米に比べてとても高いにも拘わらず、いくら「環境」を
意識しても、行動は伴わない。(だから、ドイツなどに比べて日本人自身が自国
の環境政策を卑下する傾向にあるのだが。)

この現状に対して、「どうすれば多数の日本人がエコアクションを起こすように
できるか?」の仮説を導くという調査である。
そこで、この調査では「生活者が環境に良い行動を起こす理由と背景」から行動
に繋がる「ウォンツ」を抽出していくという作業を行った。
ちなみに「ウォンツ」とは「ニーズ」をより具体化したもの。

具体的には、「生活者が環境に良いと思い、実際に継続して実施している行動」
およびその背景をウェブアンケートを中心に市民たちから収集、データベース化
して、ここから絞り込んだのが次の6つのウォンツである。

1.身近で簡単にできる
2.環境に良く、同時に節約にもなる
3.義務感や使命感でいい環境を残したい
4.少しでも環境保全に貢献しているという満足感を得たい
5.自分や家族にとって害がないようにしたい
6.楽しみながら実践したい

これらの行動ウォンツがエコアクションの鍵を握る。即ち
「日本人のエコアクションを促すためには、6つのウォンツの存在を意識し、く
すぐるべきウォンツに対して正しいリレーションを構築すべきである。」
という仮説である。

この内の「4.少しでも環境保全に貢献しているという満足感を得たい」にフォー
カスし、これまた稲垣社長から教えて頂いた「BMR(Basic Marketing Relation)」
というマーケティングモデルに忠実に則り、TOWB(TargetConsume
r、Occasion、Wants、Benefit)をしっかり設定して開発
したのが、我々のPresentTreeなのである。!(^^)!

20060724環境講座_平成14年度市民の環境行動調査抜粋


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