Blog /ブログ

環境行動の背景にある「エコ行動ウォンツ」

2013-04-17

ドゥ・ハウスの稲垣社長が書かれた新書をお送り頂いた。「消費者の意見を聞いてはいけない。

ささっと読めてしまうマーケティング読本なので、新たなチャンスを模索中の方
は是非必読!

稲垣さんは、私のマーケティングの師匠のような人。
思えば、うちのPresentTreeが誕生したのも、稲垣さんのおかげ。(^^)v

昔、2000年当初、経済産業省から「市民の環境行動実態調査」を受託した際には、
今回の本の主軸になっている、まさに「定性情報」から、なかなか動かない日本
人をエコアクションに誘導するための確たるヒントを貰った。

調査の前提にあったのは、日本人の環境に関する意識と行動のギャップ。
日本人の環境意識は、欧米に比べてとても高いにも拘わらず、いくら「環境」を
意識しても、行動は伴わない。(だから、ドイツなどに比べて日本人自身が自国
の環境政策を卑下する傾向にあるのだが。)

この現状に対して、「どうすれば多数の日本人がエコアクションを起こすように
できるか?」の仮説を導くという調査である。
そこで、この調査では「生活者が環境に良い行動を起こす理由と背景」から行動
に繋がる「ウォンツ」を抽出していくという作業を行った。
ちなみに「ウォンツ」とは「ニーズ」をより具体化したもの。

具体的には、「生活者が環境に良いと思い、実際に継続して実施している行動」
およびその背景をウェブアンケートを中心に市民たちから収集、データベース化
して、ここから絞り込んだのが次の6つのウォンツである。

1.身近で簡単にできる
2.環境に良く、同時に節約にもなる
3.義務感や使命感でいい環境を残したい
4.少しでも環境保全に貢献しているという満足感を得たい
5.自分や家族にとって害がないようにしたい
6.楽しみながら実践したい

これらの行動ウォンツがエコアクションの鍵を握る。即ち
「日本人のエコアクションを促すためには、6つのウォンツの存在を意識し、く
すぐるべきウォンツに対して正しいリレーションを構築すべきである。」
という仮説である。

この内の「4.少しでも環境保全に貢献しているという満足感を得たい」にフォー
カスし、これまた稲垣社長から教えて頂いた「BMR(Basic Marketing Relation)」
というマーケティングモデルに忠実に則り、TOWB(TargetConsume
r、Occasion、Wants、Benefit)をしっかり設定して開発
したのが、我々のPresentTreeなのである。!(^^)!

20060724環境講座_平成14年度市民の環境行動調査抜粋


鈴木敦子 ■admin ■comments (0)

No comments yet.

Leave a comment