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熊本県山都町の植樹祭で思うこと
2022-04-02
先週は、熊本県山都町での二カ所目のプレゼントツリー植樹祭でした。九州では昔から、皆伐放棄地(かいばつほうきち)問題が深刻です。
プレゼントツリーを始めたのは2005年。
当時の日本の木材自給率は20%程度しかありませんでした。価格競争力が無く輸入材に負けていて、結果、木を伐った後再植林するコストが捻出できず、はげ地のままの面積が拡がっていく「皆伐放棄地」が問題になっていました。そんな場所を元の自然の森に戻していこうとスタートしたのが国内のプレゼントツリーです。
それから17年。国が様々な政策を進めてきたお陰で、今の日本の木材自給率は40%にまで回復しています。
でも、国産材利用率が上がったので全国の皆伐面積は年々拡がり、そこにまた樹が植えられている(再造林)面積はその3分の1までしか追いついていません。今はコストの問題よりも担い手不足が深刻です。
更に最近ではコロナをきっかけに、世界中が「ウッドショック」に襲われ、木材が足りないから盗伐事件も後を絶ちません。
その間、気候変動が進み、大きな自然災害が頻繁に起こるようになってしまいました。
先月、やっと同じ熊本県は球磨村にあるプレゼントツリーの森を確認してきましたが、2020年に甚大な豪雨災害にあった地域に、15年前に植林したその森があります。
やはり皆伐した場所は軒並み崩れていましたが、再造林して天然林の形に戻したプレゼントツリーのエリアは殆ど無傷でした。
だから、プレゼントツリーを植えています!
少子高齢化、人口減少が進む日本。各地の森では益々担い手不足が深刻化します。
でも、全国の森づくりに都会の人たちも大勢で関わることで、皆伐面積を減らしていけると信じています。
はげ地を森に戻せば、土砂災害防止にもなる、生き物たちも住める、二酸化炭素を吸ってくれて綺麗な酸素や水も作ってくれる。いいことづくしです。
狭い日本!森はみんなの森です!#PresentTree
■鈴木敦子 ■admin ■comments (0)
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